
劇団民藝「法隆寺」より。奈良岡朋子(左)と山内明(1958)
今年は平城遷都1300年に当たり、奈良は大変なにぎわいのようです。東京でも現在、三井記念美術館で「奈良の古寺と仏像 〜會津八一のうたにのせて〜」という展覧会が行われており、先日、それを観に行って来ました。その時の様子はもうひとつのブログに書きましたので、詳しくはそちらをご覧下さい。
この記念すべき年に、青江舜二郎の代表戯曲「法隆寺」が刊行されたというのは、偶然といえば偶然ですが、その一方、天の配剤のようにも思え、何かしらの感慨を覚えずにはいられません。展覧会には、作品に登場する夢殿の救世観音はさすがに出品されていませんでしたが、奈良時代前期に作られた夢違観音(法隆寺所蔵・国宝)がメインのひとつとして展示されていたので、心でそっと手を合わせ、刊行のご報告をして来ました。
さて、単行本『法隆寺』の巻頭グラビアは、劇団民藝からお借りした舞台写真を使用していますが、青江の手元にも、おそらくゲネプロの時に撮ったと思われる多数の白黒ネガが残されていました。それを新たにプリントしたところ、劇団には残っていなかった場面ショットも多数確認されましたので、劇団提供の写真と合わせ、その一部を公開したいと思います。滝沢修をはじめ、大滝秀治、佐野浅夫、佐々木すみ江、奈良岡朋子、北林谷栄など、名優揃い踏みの貴重な記録写真です。
こちらからどうぞ→ 法隆寺アルバム